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2019年05月09日

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標

働き方改革などが叫ばれる現在ですが、近年人間らしい働きがいのある仕事を意味するディーセントワークの考え方も浸透し始めています。耳慣れないディーセントワークとはいったいどのような考え方なのでしょうか。言葉の意味や戦略的目標などを軸に見ていきましょう。

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標

ディーセントワークとは

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
近年私たちの働き方についてさまざまな動きがあり、それとともに働き方にまつわる新しい考え方も出てきています。働き方にまつわる新しい考え方の中でも、人間らしさが保証されている働き方を意味するものがディーセントワークです。今後ますます大きく変わっていく私たちの働き方について知っていくうえで、ディーセントワークの考え方は重要になっていきます。

仕事だけでなく人の生活に関わる言葉

なかなか聞きなれないディーセントワークという考え方ですが、この考え方は単に仕事の仕方だけを指す言葉ではありません。ディーセントワークとは、人らしい生活を営むための働き方を意味するためです。人らしい生活を営むには、それに必要な収入や労働時間だけではなく、健康状態や権利、社会保障と保護などが不可欠になってきます。

ディーセントワークの概要

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
人らしい生活を送るうえで欠かせないディーセントワークですが、この言葉自体を聞いたことがない方も多いでしょう。実はディーセントワークという言葉自体が1999年に提唱された比較的新しい考え方です。

このためディーセントワークについて理解するには、その意味や歴史、日本での扱いなどを知る必要があります。ここではディーセントワークの考え方について理解を深めていきましょう。

歴史

ディーセントワークが提唱されたのは、1999年のILO(国際労働機関)総会においてです。この大会以後、ILOが今後目指すべき働き方の目標とみなされるようになりました。日本で初めて使われるようになったのは2000年になってからです。

その後国連をはじめとする国際的機関でも、労働関係の条約を結ぶ際に明記されることが増えていきました。2012年にはILOが21世紀で達成すべき目標とされています。

概念

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
ディーセントワークとはいったいどのような考え方なのでしょうか。ディーセントワークは、働く人の権利が保障されたうえで、彼らが十分な収入や社会的な保護、健康的な状態などを享受できる仕事の在り方を指します。

単に仕事で十分な対価を得るだけではなく、人間らしく暮らしていくための健全な健康状態や精神状態が保たれ、持続的に生活していけるだけの労働条件という意味です。

社会的背景

ディーセントワークが唱えられるようになってきた大きな背景に、グローバル化で世界中の働く人々の労働面や権利面の問題が深刻になってきた点が挙げられます。具体的には長時間労働や所得格差、雇用問題といった労働に直接関係する問題が代表的です。

さらに、性別や病気、障害を理由にした労働面や雇用面の差別なども競争の中で大きな問題になってきています。ディーセントワークは諸問題の解決に不可欠な考え方です。

日本語訳にした場合

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
ディーセントワークは日本語に訳すとどのような意味になるのでしょうか。直訳すれば「decentwork(適正な仕事)」ということになりますが、より分かりやすい書き方で「働きがいのある人間らしい仕事」という意味です。

さらに具体的には元から仕事があるという前提で、その仕事が生産的で人間らしく生きていくうえで十分な収入や権利、社会保障が保証されている働き方を指します。

日本国内での扱い

日本ではディーセントワークについて考えるときに、次のような捉えられ方をしています。つまり、誰もが働く機会と持続的な生活に必要な収入を得られることや労働三権がきちんと保障され職場で自由に発言できることです。

さらに家庭と仕事が両立でき、社会的なセーフティネットやスキルアップの場が確保されていること、差別を受けないことも重要な条件とみなされています。

類語

ディーセントワークには似たような意味の言葉も存在します。代表的なものとして挙げられるのが「尊厳ある労働」や「適切な仕事」、「人間らしい仕事」などです。

いずれも人間としての尊厳が保たれている働き方を意味するものであるとともに、「decentwork」を日本語に翻訳したときに生まれた類語といえます。

反対語

「働きがいのある人間らしい仕事」という意味を持つディーセントワークの反対語は、むしろディーセントワークで目指すべき働き方に逆行するような労働を指す言葉です。つまり「長時間労働」や「非生産的な仕事」などがこれらの例に当てはまります。

後ほどディーセントワークとかけ離れた状態について触れるときにも、これらの反対語は大切な要素になっていくといえるでしょう。

ディーセントワークの4つの戦略目標

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
国際的に提唱されてきているディーセントワークでは、4つの主な戦略的目標が掲げられています。ディーセントワークについて理解するには、これらの目標の理解も欠かせません。

目標1:仕事の創出

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
ディーセントワークで掲げられている戦略的な目標で最初に挙げられるのが「仕事の創出」です。具体的には国や企業が現在働いている人やこれから働きたい人が、十分に生活していくだけの収入を得られるような仕事を生み出していくことを支援することを指します。

目標2:社会的保護の拡充

ディーセントワークで掲げられている戦略的な目標の2番目が、「社会的保護の拡充」です。つまり働く人々何の心配もなく安心して仕事に打ち込めるような環境の整備や、公的な社会保障を整備していくことを意味します。

より具体的には職場での安全性や健康面の配慮、生産性を確保することや、働く人たちが万が一の際に頼れる各種保険や年金制度を整備していくことです。

目標3:社会的対話の推進

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
ディーセントワークでは「社会的対話の推進」も重要な戦略目標の1つとして掲げられています。具体的には職場で起こりがちな問題を対話によって解決できるような環境を整備することであるとともに、そのために国や企業、働いている人たちが建設的に話し合いをできる場を作ることです。

もちろん労働法で保障されている労働三権(団結権と団体交渉権、団体行動権)をきちんと行使できる場であることも含まれます。

目標4:仕事における権利の保障

ディーセントワークで最後に挙げられる戦略的目標が、「仕事における権利の保障」です。働いている人の中で病気や障害、性別、学力などを理由に職場で不遇な状態に置かれている人がいないように、きちんと権利や安心して働ける状態を確保することを指します。

加えて、不利な状態を理由としたハラスメント(セクハラやパワハラなど)の是正もこの目標で目指されるべき状態といえるでしょう。

ディーセントワークが欠如している状態とは

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
ディーセントワークではここまで見てきたように、すべての働く人々が人間の尊厳を保ったまま安心して仕事できるような目標が掲げられています。しかし残念なことに、現実にはディーセントワークとは程遠い状態がみられるケースも多いです。

具体的にディーセントワークとは程遠い状態とは、どのようなものなのでしょうか。ここではディーセントワークを目指すうえで解消すべき問題を見ていきます。

不完全就業

ディーセントワークと程遠い状態としてまず挙げられるのが不完全就業です。不完全就業とは労働条件が明確になっていなかったり、労働条件が存在していても非常に劣悪なものだったりする就業状態を指します。

このような状態は、ディーセントワークで目指すべき生産的な仕事や生活していくうえで必要な十分な収入の妨げといえるでしょう。

低クオリティの非生産的な仕事

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
低クオリティで非生産的な仕事も、ディーセントワークとは程遠い状態の1つです。これは結果として長時間労働の原因となるうえ、働いている人の心身を共にむしばんでいく大きな要因となります。その意味ではディーセントワークで目指すべき働く人が健康に生産性の高い仕事ができる状態とは程遠いです。

失業

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
さまざまな要因によって働いている人が仕事を失う状態である失業に至るのもディーセントワークから見て程遠い状態です。失業で仕事がなくなることは、ディーセントワークの前提といえる仕事の存在さえも失われることを意味します。

失業に至る要因は企業による解雇だけではなく、職場に蔓延する問題や雇用環境の悪化などもあります。このため、ディーセントワークで失業がない状態になるにはこれらの問題の解決が欠かせません。

危険な労働

働いている人の命を奪いかねないような危険な労働が存在することも、ディーセントワークとは真逆の状態です。危険な労働自体が失業だけではなく、働いている人の生命や健康な状態を大きく損ないかねません。

仮に危険な労働が原因で働いている人が亡くなったり負傷したりした場合、その悪影響は家族や同僚の方も被ります。その意味でも危険な労働はディーセントワークを目指すうえで是正されるべきです。

不安定な所得

非正規労働などが原因の不安定な所得もディーセントワークと程遠い状態です。日本でも派遣労働やアルバイト・パートなどの非正規雇用従事者が多いですが、あまりにも不安定な所得が常態化すると、働いている人自身が満足に生活することさえ難しくなります。

非正規労働の是正には企業と被雇用者だけではなく、政治面での努力も欠かせません。その意味では国を挙げて取り組むべき課題といえます。

男女不平等

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
男女の間で仕事上の不平等が存在する状態もディーセントワークで目指すべき状態と逆です。ディーセントワークでは性別に関係なく、生き生きとした仕事を通じて健全な生活を送れる状態や環境の整備を目指しています。

男女不平等の状態は日本でも大きな問題になってきており、今後日本でディーセントワークを浸透させるうえで避けては通れない問題です。

移民労働者への搾取

男女間の不平等以外にも、移民労働者への搾取もでディーセントワークから見て深刻な問題です。ディーセントワークでは性別だけではなく民族や国籍に関係なくすべての働く人が人間らしく生きていくための権利も認められるべきとしています。

移民労働者への搾取はそれ自体が他民族や他国籍の人々への不遇な扱いにつながるため、やはり男女不平等の問題と同じように是正に取り組む課題といえるでしょう。

ディーセントワークの実現は世界レベルの動きが必要

ディーセントワークとは?ディーセントワークの4つの戦略目標
今回はすべての働く人々が人間らしく働き生きるための考え方であるディーセントワークについて見てきました。ディーセントワークは単に労働条件や雇用条件だけにとどまらず、生活や生き方にまで及ぶ重要な考え方です。

しかし提唱されてから20年ほどが経過するものの、いまだにディーセントワークの実現に程遠いうえ、ディーセントワーク自体がそこまで知られていません。実現には国際的な協力が不可欠といえます。

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