Search

検索したいワードを入力してください

「首相」と「大統領」の違い(権限/関係)・首相と大統領がいる国

初回公開日:2017年09月04日

更新日:2017年09月04日

記載されている内容は2017年09月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

日本では安倍首相、アメリカではトランプ大統領の名前をよく耳にします。この「首相」と「大統領」の違いを説明できますか。何となく国の偉い人には変わりないように思えますが、その違いは実はとっても大きいんです。今回はその意味合いや、権限の違いなども紹介していきます。

「首相」と「大統領」の違い(権限/関係)・首相と大統領がいる国

「首相」と「大統領」って何が違うの?

「首相」とは

「首相」とは、行政の大臣の中で有数のことです。内閣を率いる、行政のリーダー的な役割を担っています。そのため、国家元首というわけではありませんが、実質的には「首相」が様々な実務の権利を握っているという国が多くあります。

「大統領」とは

「大統領」とは、共和制国家の国家元首です。つまり国の有数で、国の顔のようなものです。ちなみに、共和制国家とは君主制のような世襲ではなく、国民の投票によって国の代表が選ばれる国家のことです。「大統領」が存在する国に国王はいません。逆に、大統領がいない国では、世襲で選ばれた国王が国の有数ということになります。

三権分立の考え

まず始めに、民主主義国の中では「三権分立」の考えが基本になります。「三権分立」とは、権力の乱用をなくすために国会と内閣、そして裁判所を分け、それぞれに違う役割をもたすという考え方です。この考えを唱えたのは、フランス人のモンテスキューです。彼は、権力を「立法権」「行政権」「司法権」に分けるべきだと考えました。

立法権とは「法律をつくる」権利です。こちらは国会がもつ権利になっています。行政権とは「法律を使い、国をまとめていく」権利です。これは内閣がもつ権利です。最後に、司法権とは「法律に基づいて、違法か違法じゃないかを判断する」権利のことです。これは裁判所のもつ権利です。では「首相」と「大統領」はこの中でどの権利をもつのでしょうか。

権限の違い

「三権分立」の立法権、行政権、司法権のうち、国によって違いはありますが、基本的に「首相」がもつ権利は行政権だけです。なので、法案を出すことができでも法律を無理矢理作ることはできないのです。代わりに、内政や外交を取りまとめていますので、その権限は小さいとは言えません。

反対に「大統領」は、立法権、行政権、司法権のすべての権利を持っています。つまりは、権限も絶大に大きいと言えるでしょう。しかし「大統領」の場合も、国によってその権限の大きさは変わってくるようです。しかし、基本的に権限は国王→大統領→首相の順に大きいと言えるでしょう。

国民との関係性の違い

国民は「首相」と「大統領」とどういう関係にあるのでしょうか?両者では、その選ばれ方が変わってきます。国民は「首相」を直接選ぶことはできません。国民は国会議員に投票し、「政権」を選ぶことができます。選ばれた「政権」の議員たちが首相を選ぶので、国民は間接的に「首相」を選択しているということになります。

反対に「大統領」は国民投票によって直接選ぶことができます。つまり、投票の際には選ぶ人間がどんな考えを持っているか、どんな政治を行ってくれるかを真剣に考える必要があるんです。簡単に言えば、両者の投票の違いは、個人を選ぶか、団体を選ぶかというところでしょうか。

あの国は「首相」か「大統領」か

アメリカの場合

アメリカの政治は連邦共和制で「大統領」が国のリーダーです。アメリカは州がたくさんあり、それぞれの州が主権の一部を持っています。国王はおらず、国民が主権をもっています。現在は、ドナルド・トランプ氏が「大統領」の座についています。実は「大統領」という言葉はアメリカで生まれました。

しかしアメリカでは「大統領」は「首相」と同じように行政権しかもっていません。そのため、大きい権限を持っているわけではありませんが、行政権ともう一つ、軍の最高司令官も任されています。

韓国の場合

韓国は共和制国家で、国家元首は大韓民国「大統領」です。しかし、実は韓国では首相も存在します。国民は「大統領」を直接選出。そして「大統領」は国会の同意を得て「首相」を任命します。

現在韓国では、「大統領」に文在寅氏、「首相」には李洛淵氏がついています。「首相」は行政の有数の役割のみを保持していて「大統領」はその他の権利を持っています。更に「首相」は「大統領」の補佐も行っています。

イギリス(EU)の場合

イギリスは議員内閣制で、立憲君主制です。議院内閣制とは議会で首相を選出し、その首相が内閣をつくります。また、立憲君主制とは憲法で君主の権利が制限される制度です。イギリスでは、この君主はイギリス連邦王国の女王になります。現在は、エリザベス2世がこの座についています。

君主がいるということは「大統領」はおらず行政のリーダーである「首相」が存在します。現在は、女性でメイ首相です。イギリスの憲法では「君主は君臨すれども統治せず」とあり、日本の国の象徴としている天皇のような存在です。日本とイギリスはこの点でよく似ています。

イタリアの場合

イタリアは議会制共和国です。イタリアは韓国と同じように「大統領」も「首相」もいます。現在は、セルジョ・マッタレッラ大統領、パレオ・シルヴェーリ首相です。イタリアでは「首相」が行政のリーダーを担っていて「大統領」は議会の解散権や、首相の任命など緊急時の権利を持っています。

ドイツの場合

ドイツは、イタリアと同じ議会制共和国です。ドイツも「大統領」も「首相」も存在します。現在「大統領」は、ヨアヒム・ガウク氏で「首相」はメイ首相です。ニュースではよくメイ首相の名前をよく耳にしませんか?それはドイツでは「大統領」は儀礼的な役割のみを与えられていて、政治的な役割を与えられているのはあくまでも「首相」だからです。

その理由としては、過去に「大統領」の権力が強かったばかりにナチスに政権を奪われ、国が混乱に陥ったことにあります。その反省を活かして、現在は「大統領」の権限が少なくなっているのです。

エジプトの場合

エジプトは半大統領制です。この半大統領制とは「議院内閣制」と「大統領制」が組合わさった制度です。議院内閣制のでありながら、大きな権限を持つのは「大統領」です。そのため「首相」も「大統領」も存在します。

「大統領」は現在、アブドルファッターフ・アッ=シーシー氏です。シェリーフ・イスマイール氏が「首相」の座についています。しかし、半大統領制ですので行政の大きな権限を持っているのは「大統領」ということになります。

カナダの場合

カナダは、連邦立憲君主制で議員内閣制です。カナダはイギリスの連邦加盟国です。つまり、国家元首はイギリスと同じエリザベス2世ということになります。しかし、カナダは君主の役割をカナダ総督に任されています。カナダ総督は現在、デイヴィット・ロイド・ジョンストン氏です。そして、国家元首がいるということは「首相」がいます。現在はトルドー首相です。

「首相」は内閣のリーダーで行政権を持っています。

オーストラリアの場合

オーストラリア連邦立憲君主制で、カナダと同じイギリスの連邦加盟国です。国家元首は、エリザベス2世です。また、こちらもカナダ総督と同様にオーストラリアの総督がいます。現在は、ピーター・コスグローブ氏です。「首相」はマルコム・タンブール氏がその座についていて、行政のリーダーです。

フランスの場合

フランスは、エジプトと同じ半大統領制です。つまり「大統領」と「首相」が存在します。現在は、今年なったばかりのマクロン大統領です。年上の奥様を持っていることで有名になりました。「首相」は、エドゥーアール・フィリップ氏です。フランスでは「大統領」も「首相」も行政権をもちます。基本的には「大統領」が外交を、「首相」は内政を取りまとめています。

ロシアの場合

ロシアは連邦制国家です。ロシアも「大統領」と「首相」どちらも存在します。しかし、ロシアでは「大統領」がとても大きな権限を持っていて、軍の指令や議会の承認なしで政令までだせてしまします。「首相」は連邦のリーダーで役割としては、「大統領」のサポートという感じです。現在は、みなさんおなじみプーチン大統領で、「首相」はメドヴェージェフ氏です。

サミットには「首相」と「大統領」どちらがでるの?

サミットとは?

まず、サミットとはなんでしょうか。日本ではこのサミットを、主要国首脳会議といいます。サミットは、1975年の11月にスタートしました。サミットとは英語でsummitと書きますが、そその意味は「頂上」を表します。つまり、国の最高責任者たちが集まる会議、それがサミットということです。

最初は日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの6カ国でした。1976年以降にカナダが加わりG7と呼ばれています。1998年には、ロシアが加わりG8と呼ばれましたが、2014年以降はロシアは参加しなくなりました。サミットの中では、世界的な経済の問題について話し合われています。

例えば、貿易やエネルギー問題などです。G7のサミットとは別にG20というサミットも2008年以降開催されていますが、こちらは金融の問題に特化して話し合われているため、金融サミットとも呼ばれています。

G8の先進国の中でも経済の問題を抱える国もあり、G8だけでは解決できなくなってきたため、金融サミットも開催されるようになりました。その参加国は、G8にEUの国が加わり、更に中国や韓国などアジアの国も含まれています。

サミットには誰が参加するの?

結論からいうと、サミットには「首相」も「大統領」も参加しています。サミットでは、経済の問題について話し合うと先ほど説明しましたが、経済の問題とはつまり、行政のことについて話し合うということです。「首相」は行政のリーダー的な役割を担っているわけですから、参加するのはある意味当然のことです。

「大統領」は行政権も、立法権も、司法権ももっているわけです。国の有数ですから、こちらもサミットには参加することになるでしょう。更に、サミットには主要国の「首相」と「大統領」の他に、それらの配偶者であるファーストレディたちも出席しています。さて、2017年はイタリアのシチリア島にあるタオルミナでサミットが開催されました。

そこでは誰が参加していたのでしょうか。日本は安倍首相が参加し、妻の昭恵夫人も出席しました。アメリカは、今年初参加のトランプ大統領と妻のメラニア夫人が出席しました。ドイツはメルケル首相と、レディーではなく旦那さんのサウアー氏が参加しました。イギリスはこちらも初参加のメイ首と旦那さんのフィリップ氏です。

カナダはトルドー首相で、ソフィー夫人も参加しました。初参加、イタリアのジェンティローニ首相、エマヌエラ夫人、フランスのマクロン首相とブリジット夫人も初参加でした。

「首相」と「大統領」の違いは大きい!

ただニュースを見ているだけでは「首相」も「大統領」も国の一番偉い人というイメージが強く、そこから違いが見えてきません。しかし、こうやって調べると「首相」と「大統領」では意味合いや、権限の大きさ、選ばれ方など、その役割は大きく違ってきます。

違いを知っていると、ニュースの見え方が変わってきます。みなさんも今後は「首相」と「大統領」の違いを念頭に置いて、政治の動向を見ていってはどうでしょうか。

Related