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衆議院と参議院の違い|衆議院議員の方が権利が強い?

初回公開日:2017年09月07日

更新日:2017年09月07日

記載されている内容は2017年09月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

衆議院と参議院、ニュースで聞かない日はないくらい頻繁に出てきますが、両者の違いについてご存知でしょうか?同じ国会議員ですが、衆議院と参議院では選出方法も任期も権限も異なります。ここでは、衆議院と参議院の違いについてご紹介します。

衆議院と参議院の違い|衆議院議員の方が権利が強い?

衆議院と参議院の違い

ニュースでよく聞く「衆議院」と「参議院」ですが、違いについて知っていますか?ここでは、衆議院と参議院についての任期や議員数、選挙やそれぞれの役割などについての違いをご説明いたします。

二院制

日本の国会は、衆議院と参議院の二つの院により成り立っています。これは、法律の立法や国による重大問題についての決定を二つの院によってダブルチェックすることにより、誤った道を行かないように抑止力を働かせるための制度です。そういった意味で衆議院と参議院では、議員も別の選挙方式によって選ばれるべきだということで選挙方式も違っているのです。

選挙

衆議院の議員選挙は、小選挙区(295区で295人)と比例代表選出(ブロック別11区で180人)によって選ばれます。一方、参議院の議員選挙は都道府県選挙区(47区146人)と比例代表選出(全国で96人)で行われます。

候補者

衆議院の議員定数は480人で、被選挙権は25歳以上であるのに対して、参議院の議員定数は242人で、被選挙権は30歳以上となっています。被選挙権とは、候補者として立候補できる権利のことを指します。衆議院議員の被選挙権は満25歳以上となっているのに対して参議院議員の被選挙権は満30歳以上となっていますが、なぜ5歳という差をつけたのでしょうか。

これは、一般的に25歳よりも経験を積み落ち着いて判断できるのが30歳だというイメージという意味もあるでしょう。衆議院が国の政治の主体であるのに対して、それをチェックする機能として参議院があるので、年齢的にも上に設定しているのでしょう。

一般的には、衆議院議員は選挙区が小さいので地元有力者が当選しやすく、参議院議員は選挙区が広範囲になるために全国的に名が知られているタレントなどが当選しやすい傾向にあります。

任期

衆議院議員の任期は4年(但し、衆議院解散の場合は期間満了前に終了)となっていますが、参議院議員の任期は6年(但し、3年毎に半数を改選)と衆議院より2年長くなっています。参議院の3年毎に改選というのは、一度に定員242人全てを選出するのではなく、3年毎に半数の121人を選挙で選ぶということです。

また、衆議院は解散することができるのに対して、参議院は解散することはできません。衆議院議員の任期が短いことと、解散できることで衆議院の方が民意を反映しやすく、参議院は解散できずに任期が長居ことで内閣への影響力を持つという特徴があります。

衆議院議員の方が権限が強い?

衆議院の場合は解散することができることは前述しましたが、衆議院は他にも法案や予算案や条約の承認、内閣総理大臣の指名などにおいて優先される権利を持っています。これを衆議院の優越と呼びます。前述したとおり、衆議院の任期が短く解散もできることから民意を反映しやすいという理由からです。

では、具体的に衆議院はどんな点で参議院よりも権限があるのでしょうか。その内容をみていきます。

国会

国会では、ある法案に対して衆議院と参議院の意見が対立した場合は、まずは両院協議会を開いて話し合いにより決めます。しかし、この両院協議会でもやはり意見が対立して決まらなかった場合は、衆議院は改めて出席議員の3分の2以上の賛成があれば法案が成立することになっています。しかし、もし3分の2まで達しなかった場合は廃案になります。

権限

衆議院には解散権がありますが、参議院には解散権がありません。前述にもあるように、衆議院は解散によって任期が突然終了することがありますが、参議院は解散はなく、じっくりと6年の任期を務めることができます。

参議院に比べて衆議院は任期が短く世論を反映しやすいとのことから、衆議院の意見を尊重しようということからこのような権利が認められています。衆議院は一般庶民を代表して議論する院であり国民の代表であるという意味を持ちます。

衆議院議員のことを代議士と呼ぶのに対して、参議院議員のことを代議士と呼ばないのは、参議院はあくまで衆議院の議論に参画して議論するというスタンスからです。議論する主体は衆議院にあり参議院はそれに対しての参加する立場であるということの現れです。

審議

国会において衆議院と参議院が対立した場合に衆議院が優遇されているということは前述しましたが、他にも衆議院には参議院に比べて強い力を持ちます。まず、予算案と条約批准については衆議院の方から審議を始めることになっており、これを衆議院の先議権といいます。さらに、予算案や条約批准は衆議院で可決された場合は、参議院で否決されても衆議院の判断が優先されます。

内閣総理大臣

内閣総理大臣は衆議院議員でも参議院議員でもなることができます。しかし、実際のところ参議院議員の内閣総理大臣は誕生したことがありません。そのことからも、内閣総理大臣になるためにはまずは衆議院議員にならなければならないのが現実です。

参議院の必要性

衆議院が参議院よりも優遇されていることはわかりました。では、参議院の存在意義であるチェック機能は本当に機能しているのでしょうか。衆議院の優越により、参議院には以下の問題があります。

・衆議院で多数派閥の与党が参議院でも多数派閥である場合⇒衆議院可決により法案がほぼ可決する。

・衆議院で多数派閥の与党が参議院で少数派閥である場合⇒衆議院可決でも法案が否決される。

要するに、衆議院の決定に対するチェック機関でなければならない参議院が、政党の立場で全て決まってしまい、抑止力が機能しなくなっているという点です。そう考えると、参議院そのものの存在価値が揺らいでしまします。

しかし、国会が二院制であることには大きな意義があります。もし、衆議院一院制となった場合ですが、一つの政党に大きな権力が集中することになります。そのため、任期4年の間やりたい放題になってしまうのです。例え国民がそんな政策はおかしい、と困っている人が大半だったとしても暴走は止められません。

国会が二院制であれば、衆議院の優越はあるものの、衆議院のみで簡単に法案を成立させることは難しくなります。二院制であること事態が権力集中の抑止力となっているのです。

アメリカ連邦議会も二院制

アメリカの連邦議会も日本の国会と同様に上院と下院で構成される二院制となっています。上院は定員100名、任期6年で、各州から小選挙区制によって2名ずつ選出されます。下院は定員435名で任期が2年、各州より人口に比例して選出される議員から構成されています。

権限としては、原則として両院対等で、一方の院で議決された法案も他方の院で否決されれば法案は可決されません。この点が日本の国会とは異なります。また、歳入等に関する法案については、下院が優勢ですが、上院のみに条約批准承認権と連邦公務員任命同意権が与えられています。

衆議院と参議院の違いを覚えましょう

いかがでしたか。衆議院と参議院については、ニュースで聞かない日はないくらいですが、実際にその違いについては余り知らなかったという方もいらっしゃったのではないでしょうか。国会における衆議院と参議院の違いをしっかりと覚えておくと、選挙のときにもいろいろな意味で興味が湧いてくるでしょう。

また、ビジネス上でもし話題になったときにも気後れせずに会話ができます。社会人としては常識だと思われますので、是非国会の衆議院と参議院の違いを覚えて、国の政治がどのように行われているのかを覚えましょう。今まで興味のなかった国会中継も違う面が見えてくるでしょう。

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