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放射線技師とは?試験の内容/合格率/難易度・おすすめの勉強方法

初回公開日:2017年05月22日

更新日:2018年12月11日

記載されている内容は2017年05月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

放射線技師という国家資格をご存知でしょうか?レントゲン検査やCT検査など、多くの検査に必要な資格です。こちらの記事では、放射線技師の国家試験の試験内容や難易度、合格率についてご説明いたします。また、おすすめの勉強法や放射線技師の仕事内容も解説いたします。

放射線技師とは?試験の内容/合格率/難易度・おすすめの勉強方法

放射線技師とは

多くの検査を担う放射線のプロ

放射線技師の仕事は、医師の指示のもとでエックス線撮影装置やCT(コンピュータ断層撮影)などの放射線装置を使って検査や治療を行うことです。誰もが経験したことがあるレントゲン検査は、その代表的なものです。

かつてはこのような放射線を使った検査は医師が行っていましたが、医療の専門家が進むにつれて、放射線を使う機器は高度な技術を持った放射線技師が扱うようになりました。

レントゲンやCTの他にも、がんの診断に使われるラジオアイソトープ検査やMRI、乳がん検査のマンモグラフィー、超音波診断装置、眼底検査なども放射線技師が行います。これらの検査は非常に重要なものであるため、検査技師の腕が治療に影響することも珍しくありません。また、危険が伴う放射線を扱うため、病院内外の被爆管理や放射性物質の安全管理も放射線技師に任されています。

多くの放射線技師は病院で勤務していますが、医療機器メーカーや商社、原子力発電所、各種検査機関などでも放射線技師が活躍しています。

医療現場で使う放射線とは

医療の現場で使う放射線は、体の臓器によって使われる限度の量が決められています。安全な放射線の量は臓器によって違いますが、基準以下の使用では悪い影響はありません。

基準を超えると、不妊や白内障、造血機能の低下、胎児への影響など、危険なことが多くなります。そのため、放射線は高度の知識を持った放射線技師が管理することになっています。放射線技師以外に放射線を扱うことができるのは、医師・歯科医師に限られています。

国家試験合格率

国家試験の難易度

放射線技師は、国家試験に合格した者だけに与えられる国家資格です。合格基準に達すれば合格となり、合格率はその年度によって大きく違いますが、およそ70%前後です。
厚生労働省発表によれば、平成28年2月25日(木)に実施した標記試験の合格者数等は下記のとおりです。
出願者数 全体3,350名(うち新卒者2,653名)
受験者数 全体3,016名(うち新卒者2,363名)
合格者数 全体2,377名(うち新卒者2,148名)
合格率  全体78.8%(うち新卒者90.9%)

放射線技師国家試験の受験資格

厚生労働省によれば、受験資格は次のように定められています。

(1)学校教育法(昭和22年法律第26号)第90条第1項の規定により大学に入学することができる者(法第20条第1号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が学校教育法第90条第2項の規定により当該大学に入学させた者又は法附則第11項の規定により学校教育法第90条第1項の規定により大学に入学することができる者とみなされる者を含む。)であって、文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した診療放射線技師養成所において、3年以上診療放射線技師として必要な知識及び技能の修習を終えたもの(平成29年3月21日(火曜日)までに修業し、又は卒業する見込みの者を含む。)

(2)外国の診療放射線技術に関する学校若しくは養成所を卒業し、又は外国で法第3条の規定による免許に相当する免許を受けた者であって、厚生労働大臣が(1)に掲げる者と同等以上の学力及び技能を有するものと認めたもの 詳細はこちらへ

(3)58年改正法の施行の際(昭和59年10月1日)現に診療エツクス線技師又は診療エツクス線技師試験を受けることができた者であって、旧法第20条に規定する文部大臣が指定した学校又は厚生大臣が指定した診療放射線技師養成所において、1年以上診療放射線技師として必要な知識及び技能の修習を終えたもの(58年改正法の施行の際現に修習中の者であって、同法施行後にその修習を終えたものを含む。)
多くの方は高校卒業後、文部科学大臣または厚生労働大臣指定の養成施設(短大・専門学校など)で3年以上必要な知識と技能を修得するか、大学の診療放射線技師養成課程で4年間修学して受験しています。

放射線技師国家試験・試験内容

試験は一日がかり

試験は毎年2月下旬に、まる一日かけて筆記試験が行われます。午前の部(2時間30分)と午後の部(2時間35分)の構成で、試験科目は、

基礎医学大要
放射線生物学(放射線衛生学を含む)
放射線物理学
放射化学
医用工学
診療画像機器学
エツクス線撮影技術学
診療画像検査学
画像工学
医用画像情報学
放射線計測学
核医学検査技術学
放射線治療技術学
放射線安全管理学
以上の14科目から構成されています。

一日かけて午前100問、午後100問が出題され、合計200問の試験です。
出題形式は5つの選択肢から正解を1つ選ぶマークシート方式です。基本的な医学知識が問われる基礎医学大要、専門となる放射線の科目である放射線生物学(放射線衛生学を含む)や放射線物理学、放射化学などのほか、放射線技師の業務でもっとも大切な画像についても、放射線計測学、核医学検査技術学、放射線治療技術学などが出題されます。

採点方法

合否基準は、1問1点の配点で、合計200点満点とし、そのうち120点以上を合格とします。ただし、0点の科目が2つ以上あった場合は点数にかかわらず不合格です。

試験地

試験は次の8会場で行われます。
北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、香川県及び福岡県

放射線技師国家試験・勉強方法

とにかく過去問題集をやろう

放射線技師国家試験は、過去問題集とほぼ同じ出題がかなり高い割合を占めています。そのため、徹底的に過去問題集を解くことがカギとなります。また、試験科目が多いので、それぞれの科目ごとにノートを整理することで頭の中も整理できます。わからないことはそのままにせず、きちんと咀嚼して理解できるようにしましょう。

苦手科目は誰にでもあるものですが、得意科目で点をとりこぼさないようにするのも、弱点をカバーするコツです。苦手な人が多い機械関係の問題では、とにかく公式を暗記して、パターンを覚えるのが得策です。

放射線技師国家試験問題例

無料の厚生労働省ホームページを活用しよう

厚生労働省では、国家試験の実際に行なわれた試験問題を公開しています。過去問題集とともに、実際の試験問題を解いて試験に慣れておくことをおすすめします。

たとえば午前中の最初の試験の第1問目は、次のような問題です。
Q1:核種群について正しいのはどれか。(正答:5)
1.同位体は中性子数が同一である。
2.同中性子体は陽子数が同一で中性子数が異なる。
3.放射性同位体は異なる元素の核種で質量数が同一である。
4.同重体は陽子数が同一で中性子数が異なり不安定で壊変する。
5.核異性体は原子番号と質量数が同一で、核のエネルギー準位が異なる。

以下は午前中の95問目です。
Q:95 放射線の確率的影響はどれか。(正答:4)
1.脱 毛
2.皮膚紅斑
3.永久不妊
4.染色体異常
5.白血球減少

放射線技師は治療に関わる重要な仕事

放射線技師を目指す多くの受験生が、試験間際になると「覚えられない」「わからない」と絶望的な気分になるでしょう。しかし、世の中には多くの放射線技師が活躍し、その活躍している放射線技師たちも同じように放射線技師国家試験受験には苦しんだはずです。

放射線技師は、たしかに難しい資格ではありますが、難しいということは、責任も重く、やりがいもあるということです。困難を乗り越えて退院していく多くの患者さんの陰には、放射線技師の活躍があります。

また、そのような人の身体に関わる仕事だからこそ、このような難易度の高い国家資格が必要になるのです。冒頭でもお話しましたが、医療現場での放射線技師の出番は驚くほどたくさんあります。多くの検査で放射線技師のスキル・知識が必要となるのです。

現在、放射線技師を目指している方は、その仕事の重要性を認識し、志をもって放射線技師を目指しましょう。

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