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2019年08月09日

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ

人事評価や人材育成の分野に関して、コンピテンシーという言葉はまだ日本ではなじみが少ないかもしれません。しかし、コンピテンシーは今後の人材育成に関して大きなキーワードとなることが期待されています。コンピテンシーとは何か、どのような意味があるのかご紹介します。

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ

コンピテンシーとは?

コンピテンシーとは、直訳すると「能力」という意味になります。はじめは、アメリカで「成果を生む望ましい行動特性」として、人事評価や人材育成に使われ始めました。職場内で優れた業績を上げていたり、成果を上げている人をモデルとしてその業績や成果を出す理由=行動特性に着目してフィードバックしていこうというシステムです。

上からの研修などでは無く、現実に業績の高い社員を観察、分析して人材育成に用いていきます。

コンピテンシーという概念のきっかけ

コンピテンシーは1970年代の、米国文化情報局が始まりです。日本ではいまだ有名大学出身なら就職が有利な傾向が残っていますが、そのような高学歴の社員が決して実際の業務に関する能力が高いとは限らないという気付きがきっかけとなりました。

ハーバード大学のマクレランド教授により、学歴と業務上の能力は相関性が無いとされ、業務能力の高い社員には思考パターンなど動機、行動特性に特徴があることが明らかにされました。

コンピテンシーの6つの領域と項目

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
人材を評価するのに一定の基準は必要です。人事評価が上司の考え方などで偏らないように、コンピテンシーには、6つの領域とその中の項目があります。コンピテンシーの6つの領域と項目についてご説明します。

領域1:達成行動

達成行動とは、業務上達成すべき目的があり、それに対する実際の行動をどう管理しているかということについてとなります。その業種や職種ごとの目指すべき状態に対してどう考えどう行動し、また自分自身の行動をどう評価しているかなどをみていきます。

コンピテンシーの達成行動は、今までは結果論だけで評価されがちでした。しかし、項目別にすることで、いかに秩序正しく正確に達成行動をとっているかを考えることができます。

達成思考

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
達成思考とは、目標や進みたい状況を達成したいという意思です。個人としてもチームとしても、このような状況になりたいなあ、なればいいなと漠然と思うことはコンピテンシーではありません。

この目標を達成したい、むしろ達成することが当然として達成するとこありきで行動計画をたて、チーム全体をその方向へ向かわせるような行動を伴っていることが達成思考があるということになります。

秩序・品質・正確性への関心

目標を達成するためであれば何をしても良いというのは、コンピテンシーの概念からは外れます。守るべき秩序や品質、正確な仕上がりであってこそ目標達成するのであるということです。

どんな手段でもできあがればよいという状況は、いつか無理が出て破綻しますし顧客などの信用を失うことにもなるでしょう。できあがりの品質や最終的な段階だけでなく、その工程も大事にすることがコンピテンシーで重要視されます。

イニシアチブ

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
イニシアチブとは、コンピテンシーにおいては将来的に求められているものや行動すべき時期など、先々を見てタイミングよく動けるかどうかです。状況に対して先見の明をもち、今の状況だけに振り回されない力があるかどうかは、将来的に管理職などに向くかどうかについても大事な要素となるでしょう。

今日の仕事をこなすので精一杯、先のことまで考えられないという人材は指示待ち職員の域を出ることができません。

情報収集

いかに先見の明をもって仕事をしていくかは、正確な情報を持っているかどうかによります。また、正確な情報を得る方法が、建設的で効率的かという詳細にも言及しなくてはなりません。

この情報収集力は、コンピテンシーのうえでリスクマネジメントの分野でも必要です。あいまいなことを減らして、詳細にチェックすることでミスを未然に防いでいく事にもなります。

領域2:援助・対人支援

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
社内外のあらゆる人間関係の中で、個人的感情に左右されずビジネス上の優先度を意識した行動や言動がとれているかどうか、また関係性の中で人を大事にし関係を構築することができるかなどが考慮されます。

これは、社会人としての基本的な分野でありながら、仕事をしていくうえでもっとも躓きやすい分野でもあります。その分野を大きなトラブルなく、むしろ人的環境をポジティブに動かすことができるかどうかは大きなポイントです。

対人理解

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
言葉でいわれたことは、ある程度誰でも理解できるでしょう。しかし、日本人の特性も相まって言内外の意味を組む必要もあります。また、自分中心で考え行動しがちな人は、相手が言葉や態度ではっきり示しても、自分のいいように解釈してしまうこともあります。

いずれにしてもコンピテンシーから考えると、有能な人材は人を理解する傾聴能力に優れていることで、自分自身をも理解してもらいやすくする環境が作れることが必要です。

顧客支援志向

誰のために仕事をしているのか、営利目的の企業であれば顧客のため、医療系であれば患者のためなど対象があるはずです。そのサービスを受ける顧客に、どれだけ寄り添っているかどうかが顧客支援志向です。

コンピテンシーは自分自身の能力を高めるということだけでなく、その企業や団体全体の質を上げることも大きな目的です。自分だけできるようになればでは無く、顧客にフィードバックしてはじめて評価対象となるということです。

領域3:インパクト・対人影響力

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
インパクトや対人影響力ということは、自分の考えを相手に理解してもらいその相手の行動に変化を与えることができているかどうかです。

これは、ただ感情的な内容では無く、チームが目標に向かって一丸となって協力できるか、その方向性を定めるのに影響力があるかどうかということです。

インパクト・影響力

インパクトや影響力は、ある程度組織の中でリーダーシップをとる立場の人に必要と思われがちです。確かに最終的にはその方向を目指す人には、必要な技術でしょう。

しかし、実際にはチームの中で一メンバーだとしても、きちんと自分の意見を発信し影響力を発揮する必要はあります。

発言を求められる場面をチャンスととらえ、いつでも準備万端なことは有能さを証明しますし、影響を与えられるかどうかもコンピテンシーでは必要です。

組織感覚

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
組織感覚とは、政治感覚ともいいます。誰でも組織に属している限り、組織のルールを守る必要があります。また、組織の中での公式・非公式の力の関係やあらゆる決定事項の決まり方などを察知して、敏感に行動できるのも大切です。

コンピテンシー評価をするには、その組織の中で無難に活動するだけでなく一歩進んだ政治力と見極める力がいわれる力が必要です。

関係構築

近しい人、先輩、後輩、また性別関与せず、親しい人間関係を作れるかどうかもコンピテンシー評価の一つになります。

これは、その人自体の社交性やコミュニケーション力の指標になりますし、いざという時きちんと人を頼って助けを借りたり貸したりしながらがんばっていけるということになります。

親しい人がいるかどうかは、個人のことと思われがちですが個人的な関係の構築が難しいと組織の中でも難しいと思われてしまいます。

領域4:管理領域

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
管理領域のコンピテンシー評価として、リーダーシップがみられます。プレゼンテーション能力と、感情的にならず論理的な思考ができるかどうか、そしてそれを概念としてメンバーに伝える力があるかどうかが問われていきます。

チームの向かうべき姿を掲げ、それを明確にしてメンバーも迷うことなく動いていける状態を作れるかどうかは管理領域にとって不可欠のポイントとなるでしょう。

他者育成

自分自身の勉強だけでなく、チームメンバー内や後輩・部下の現在の実力を把握し必要な教育をすることができるかどうかが他者育成能力です。自分たちで勉強・成長しようとおもえる自主性を伸ばせるのが理想になるでしょう。

また、部下や後輩の長所を見つけ出し、適材適所を伸ばしていくのも成熟したチーム作りには大事です。それには、自分自身をも客観視できていなくてはなりません。その人の技量がわかるポイントになるでしょう。

指導

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
コンピテンシー評価の中で、指導能力というのはリーダーシップをとる立場にのみ関わる問題ではありません。誰でも、1年目の新卒が過ぎれば後輩ができます。いつまでも受け身ではいられません。

また、仕事上のことを指導するだけでなく何かのプロジェクトの際に中心的人物になれば、他メンバーを指導し引っ張っていかなくてはなりません。そのような行動を自らとれるか、また建設的な指導ができるかどうかもみられます。

チームワークと協力

どんな仕事でもチームワークや協力性は必要です。比較的日本人社会ではチームを乱さない人が多いですが、チームワークとただ指示待ちというのとは違います。組織の中での序列を守りつつ、チームの成長に積極的に関われるかどうかが大事です。

チームの中の問題があれば、解決策をリーダーに相談したり、チームの中の雑事や抜けていることを見つけてフォローしたりといった積極性があるかどうかもコンピテンシー評価になります。

チームリーダーシップ

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リーダーシップとは、メンバーが効率よく動ける状況を作り、同じ方向を向いて動くことができる動機付けをする立場です。

そのためには、自分が管理する団体がどのような目的で動いているのかを明確にしておかなくてはいけませんし、組織全体が理解して動ける状態を作らなければなりません。

どんな媒体を使って、どのように発信していけば皆が同じ方向を向いて頑張れるのかリーダーの真価がコンピテンシー評価につながります。

領域5:知的領域

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
知的領域とは、その仕事に関する専門知識や専門的な技術などに関する項目です。コンピテンシー評価において、その仕事の専門家としての自覚があるかどうかが問われます。

今現在の仕事内容に対して必要な知識を持ち、ただ勉強している資格を持っているということだけではなくそれを業務に実際に活かしているということがポイントです。

分析的志向

概念的な思考ではなく、1つの事柄を噛みくだいて分析する力があるかどうかです。ある事柄の原因があり、その結果がある場合その間の事象や因果関係について細かくみることができるかは、建設的な思考や客観的な思考ができているか見ることができます。

コンピテンシーのなかで、思考力を問われるこの理解力と分析力と統合力は、メンバーシップでもリーダーシップでも重要です。また、一つの仕事の完成度の高さも象徴するでしょう。

概念的志向

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
概念的志向とは何もない、またバラバラな状態から新しい発想をすることです。コンピテンシー評価のなかでは、創造性に理論を足して新しいモデルを作りだすことができると評価されます。

日々さまざまな状況やパターンが起こり得る中で、ただ仕事をこなしているだけでは見過ごしてしまうことをまず気付けるかどうか、さらにそれらを根拠づけて現実の理論を起こして業務に活かせるかみられていきます。

技術的・専門職的・管理的専門性

とくに専門職の場合、業務を管理するうえでも専門性が必要です。その業務ならではの、必要な管理技術の専門知識をもったうえで、実際の管理ができるかどうかがコンピテンシー評価の中に入ります。

従来、それらの分野は技術や知識に長けている人が何となく引き継いできたこともあるでしょう。しかし、それでは一定のレベルを保つことは難しく、きちんと系統だてて組織の仕事の中に組み込めるようにしていく必要があります。

領域6:個人の効果制

コンピテンシーとは?コンピテンシーの6つの領域と導入の4ステップ
個人の効果制とは、その個人の一個人としての、また対組織に対しての能力や効果をみる領域です。知識や技術、またリーダーシップやメンバーシップといった能力とともに、さらに掘り下げてその一個人の仕事に対する効果を評価していきます。

どのように自分を管理し、柔軟性をもって仕事をこなしているか、そしてそれは組織に対して有効なものなのかを客観的にみていくことは、他の評価制度にはあまりない領域です。

自己管理

ストレスに対してどう自分をコントロールしているか、自己管理能力を評価されます。ただ我慢していたり、疲れをためているだけの状態はたとえ仕事はこなしていてもコンピテンシーの中では高い評価にはなりません。

ストレスに対して感情的にならず、それを上手に消化したり発散して、仕事の際には自分を正常な状態に持って行けているかどうかが大事です。

自信

仕事に対してある一定の裏付けされた自信を持ち、多少リスクのある仕事でも挑戦したり上司などに進言することができるかどうかを問われます。自分自身の考えを確立していて、それを他者に発信することができ、その考えを取り込んでもらえる状況を作れる信念の強さが必要です。

ただ、言葉で強気発言をするだけとは違い、実際にその行動や言動によって周囲が動くほどの自信を言います。

柔軟性

仕事はいつでもイレギュラーなことは起こります。そのような時に、マニュアルや自分の信念にばかりとらわれて、柔軟に動くことができないのではコンピテンシーの評価は高くならないでしょう。

ここまで頑張ったのになどの感情にとらわれず、どんなに終盤に来ていても難しいことが分かれば、一から作り直せるくらいの思い切った強い柔軟性が求められます。

組織コミットメント

自分の主張や知識や技術のアピールも大事ですが、最終的に目指すところが所属する組織のニーズや目標に則していなければ意味がありません。上司や組織の求めるところを理解し、自分の考えや行動の指標にしているかどうかがコンピテンシーにおいて最も大事です。

組織の利益や繁栄のために、自分ができることは何か、そしてその組織の一員であることを常に意識した言動や行動であるかどうかが評価されます。

コンピテンシー評価の導入の4ステップ

コンピテンシーを評価していくには、4つのステップがあります。この手順を踏むことは、誰にでも平等な評価をすることにつながります。コンピテンシー評価において、平等性は非常に重要です。4つのステップを知ってください。

1:ヒアリング

ヒアリングとはインタビューによる聞き取り調査です。対象は、各部門で複数人として一人に絞らないことが望ましいでしょう。各部門のハイパフォーマーを対象に、上記の領域についてインタビューしていきます。

ただ、目立つ複数人だけでなく、一般的なパフォーマーにもできるだけヒアリングを行います。それは、自己主張が強いだけの場合も考えられるので、目立たないけれどしっかり仕事をしている人も抽出するためです。

2:基準項目の作成

ハイパフォーマーの行動特性をまとめ、その行動をモデル化します。これは、できるだけ具体的にしましょう。時間、回数、必要物品などに至るまで、細かくモデル化しておくことで、迷いが無いようにしておきます。

そして、その企業オリジナルの要素を盛り込んだモデルを作ったら、成否をはっきりと分けられる表現に工夫します。できたかできないかを評価しやすい方が使いやすいものとなります。

3:目標の設定

コンピテンシーモデルができたら、その部門のスタッフがそのモデルを参考にしながら自分たちで目標設定します。企業や上司が期待するものも盛り込みながら、自分たちで方向性を考えることが大切です。

自分たちの言葉で目標を表現することにより、自覚が芽生えることが期待できるでしょう。コンピテンシーの課程は、一見分かりづらい領域もあります。人任せにしないことで、現実的に見えてくるでしょう。

4:評価と改善点の抽出

目標と期限を決めたら、その期限に合わせて評価をします。あらかじめ評価しやすいように、基準を決めておき自分自身の達成度を見ます。これでクリアできていれば、さらに高めの目標設定をしていきましょう。

ただ、会社の方針に沿いながら自分たちで目標を作っても、評価する時しづらかったり目標設定に無理があったりということを発見することもあります。そのような時は、目標自体や評価基準を見直してみましょう。

コンピテンシーを人材育成分野で活用しよう

コンピテンシーの考え方は、まだ日本に精通しているとは言えませんが、このような人になりたい、このような人材に育ってほしいというスタッフは部署内にいるでしょう。

そういったスタッフをモデルにして、なるべく多くのハイパフォーマーを育てようというコンピテンシーにより人材育成は、モデルが見えることで導入すればやりやすいシステムでもあります。ぜひ、コンピテンシーを有効活用して人材育成に活かしていきましょう。

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